Kousuke Miyake:

ものづくり課外活動における情報共有支援に関する研究 

 
 ものづくり課外活動とは,主に産業分野における,創造的・実践的な技術や知識を,仲間と協力しながら主体的に学ぶことを目的とした課外活動である.ものづくり課外活動は講義で学んだ知識を基盤としているが, これに加えて, 講義だけでは不十分な課題解決やグループワークに重点をおいた能動的な教育手法として注目されている.しかしながら,教育機関におけるものづくり課外活動は,参加する学生の入れ替わりが激しく,活動に関する知識や技術の蓄積や継承が困難であると想定される.
本研究の目的は,ものづくり課外活動の参加者を対象として,ものづくりにおけるプロセスおよび成果物の情報共有・技術継承に関する現状を調査し,これらの活動を支援するための環境を提案することである.具体的には,ものづくり課外活動の中でも特に全国高等専門学校ロボットコンテストに参加する現役の高等専門学校生に対して行った,情報共有に関する現状の課題に関するアンケート調査とその分析結果について報告する.さらに,得られた課題に対して有効であると考えられる支援環境へのアプローチについて提案する.